PITTI BIMBOの会場で毎日を過ごすので、イタリア、フィレンツェでの3日間はあっという間に過ぎてしまう。
ピッティ会場は城壁に囲まれた、昔の要塞でその高い壁に閉ざされた中は別世界
初めてこの会場に足を踏み込んだ時、子供服の常識を覆された。
子供服といえば
成長が止まる大人になる前の、何回も買い換えなければならない不経済な贅沢品というイメージがある
もちろん可愛さは求められているけれど、
「すぐに着れなくなっちゃうから勿体無い」というフレーズを自分も言っていたし、よく聞く。
しかし、初めてフィレンツェでの展示会を見たときは驚きの連続
大人しかないと思っていたイタリアのラグジュアリーブランドの子供ラインが存在していたり
パリの高級ブランドやイタリアの高級紳士服、ギリシャの王族のブランドなど、何も知らずに来た時は本当に驚いた。
今でこそ、日本の百貨店にもあるけれど、当時は日本ではほとんど目に触れられないトップブランドから見たことのない超高級子供服が至る所にブースを構え、限られた顧客だけを迎えていた。
世界には日本ではまずお目にかかれない超リッチな人達が存在していると知っただけではなく、決してリッチではないふつうのヨーロッパ人達の子供服に対しての意識の高さにもおどろいた。
日曜にはワンピースやジャケット姿で子供達は教会へ向かう、普段からウールのセーターやブラウスやシャツも着ている。
親達が子供達に試着をしている様子をみると大きめではなくジャストサイズを選んでいる。靴も同様に、大きめではなくジャスト。
だからこそヨーロッパブランドは細くサイズが分かれ、きちんと仕立てられたシャツやブラウス、子供達のTPOを考えられた衣服やアクセサリーがたくさん見つかるのです。
全ゴムのボトムやTシャツにトレーナーがほとんどだった日本の子供服の世界から、大人顔負けの子供達を素敵に装うヨーロッパの子供服を知りました。
イタリアでは
子供にも犬にだって「ベリッシモ!!」(美しい)と、褒めます。
決して「カリーナ(かわいい)」ではないのです。
確かに、美しい子供達がたくさん。
可愛い文化の日本とは全く違う。
可愛いは褒め言葉ではないのです。
美しくなければならない!それがイタリア的
そう思うと、イタリアの子供服に対して理解が深まります。
今では、インターネットの普及で様々な情報が手に入るけれど、当時はインターネットのない時代だったので情報は少ない
まさに、現地でしか体験出来ない世界
だからこそ新鮮さといったら半端なく、今よりも楽しさと高揚感はすごかった。
いつでもサプライズだった。
今はインターネットで目に触れられるぶん、オンタイムで臨場感持って情報を伝えられるので、子供の世界もヨーロッパナイズされてきた。
それでも、やっぱり現地の空気で見ると違う。なので、できる限りヨーロッパの世界感を伝えていけたらなと思います。
イタリアでは家族経営のブランドが多いのも特徴的。息子や娘たちが、子供の時から展示会場にいて今では仕事を任せられているなんて所も珍しくない。
家族の結びつきが強いのがイタリア的
うちで扱っているイタリアブランドのほとんども家族経営、もしくは親から受け継いでデザイナーになっていたりしています。
相続税が優遇されているということもあるのでしょうが、マンマ(お母さん)の国イタリアっぽいです。
ちなみに、今回のフィレンツェでは、イタリアに長く住む日本人と同行しました。イタリアの事をたくさん聞けて、なかなか興味のある話題が盛りだくさん。日本とは違う色んな常識に驚き、世界は広く知らないことが多い事を実感。
色んなストレス満載だけど、楽しいヨーロッパ出張
いい出会いがあるといいな
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