ヨーロッパのバカンスと言えば「海」
フランスもイタリアも美しい海岸がたくさんあります。
冬のヨーロッパの海もいいですが、夏のバカンスシーズンのヨーロッパの海は格別
1月に会うイタリア人やフランス人の話題は去年の夏のバカンスの話題
そして、6月に会う彼らはこの夏に行くバカンスの話題
バカンスは人生において、命の次に大事なものと言われるだけあって、みんなバカンス好きです。
大きい仕事は7月に入ると9月に回す人たちも多い。
みんなソワソワし始めて、他のことなんて考えられない様子です。
イタリアやフランスの夏の海はたしかにすばらしい。
フランスは南仏のニースからエズやサンポールデヴァンス、アンディーブの旅をした事があります。
ニースしか知らなかった私は、南仏のすばらしさは村と実感しました。
車でしかいけないエズにやっとバスで着いたら、石造りの穏やかで閑静な街にフェラーリクラスのスポーツカーがたくさん走っている様子を見て驚いたり
コートダジュールの海岸では、なぜかボロボロのアタッシュケースの中に、一冊の文庫本だけ入れて日光浴しているおじさんのシンプルさに驚いたりしました。
イタリアでは、カプリやシチリア、サルデーニャ島が有名ですが、フィレンツェから行けるリビエラ海岸もいいです。
コートダジュールとリビエラ海岸の日本で言えば昭和っぽい海水浴場のように
古き良きヨーロッパの華やかな時代が見え隠れするレトロ感もまたいい。
アランドロンの「太陽がいっぱい」の世界そのもの(イタリアとフランスの合作)
昼間は青い海と青い空、色とりどりの建物のコントラストがきれい
夜の海岸は豪華なヨットがたくさん停泊しキラキラ輝いていてまるで海の上にちりばめられたダイヤモンドのよう
ジェノバから海岸線を走りサンタマルゲリータリグレから車やバスで南仏のようにたくさんのきれいな村や海岸へ行けます。
サンタマルゲリータリグレはニースのように、玄関口。
ここリビエラも簡単に行けないような場所がすごくいい!
チンクエテッレやポルトフィーノなど、息をのむ美しい村や入り江がたくさんありました。
私はポルトフィーノに泊まり、毎日ポンポン船みたいのに乗って小さい入り江に行きました。
ポルトフィーノはセレブリティの地、パリのシャンゼリゼのように高級ブティックが軒を連ねていてます。
でも、基本的にみんなバカンスの地でやることは同じ。
それは「何もしない」ということ
青い透明な海を眼前に、日がな一日ぼーっと読書をしたり寝たりおしゃべりしたりしています。
夜中じゅうカフェやバーが賑やかです。そしてみんな朝が遅い。
リビエラの海岸は切り立った岸壁が多く、たまにある砂浜も日本みたいに混んでない。
ヨーロッパでよく感じるのだけど、同じ場所に集中している光景ってあまり見ません。
そして、お金をたくさん使えるゴージャスな人たちと、その逆の質素な人たちのバカンスの過ごし方それぞれが妙に魅力がある
みんな「何もしない」で、おしゃべりしたり本を読んだり、お酒を飲みながら人生をたのしんでる
あくせくと限られた時間を有効に使おうという感がまるでない。
この夏は土日の高速料金も元に戻るみたいだし、夏休みも分散化する様子。「何もしない」ぼんやりバカンスはいかがでしょう?