フィレンツェに着いたら、真夏です。しかも、連日35℃以上の猛暑!暑いです。
いっきに肌の露出が激しくなり、イタリアに来たなーーと、実感。
舗装が出来ていないガタガタの道をタクシーで走り、古い昔ながらのホテルに着き、街を出ました。
埃っぽい乾いたトスカーナの空気を吸い込み、日本での忙しい時間感覚がリセット。
時間が止まったような古都のフィレンツェを堪能してます。
肌が痛いくらいの、イタリアの太陽の日射しは、サングラスをかけないと、目がつぶれそう、、
夏のイタリアの天気は裏切りません。やっぱり、太陽に愛されています。
フィレンツェでは、日本での便利でハイテクな世界が空虚に感じます。
いつ来ても風景が前回のままなのが、返って新鮮だし、居心地よい。
イタリアは不景気だからか、道はガタガタで舗装が間に合わない(あきらめた?)
放置された自転車やバイクの無法地帯ぶりも、なんだかイタリアっぽい
今はいつかと混乱する様な、いろんな時代が交差したオールドスタイルな服装のイタリア人たち
街中にあるスーパーの商品種類の少なさや、後ろで会計を待っているのに、おしゃべりしている呑気な接客
スピードや便利さを求められるサービスに慣れた日本人には、「ゆっくりいこうぜ」と、肩を叩かれているよう。
便利な日本では、コミュニケーションがどんどん欠如しています。
イタリアでは、レストランの注文はもちろんの事、水ひとつの買い物でも、会話が長い。
時間は永遠にあると勘違いするほど、セカセカしている人が少ない。
着いてすぐに、ホテル近くのランチのみしか営業しない、スローフード協会認定のトラットリアマリオへ!
ここは家族経営で、先代が亡くなってからは、忙しすぎて、昼のみの営業に切り替えたそうです。
近くに大きい市場があるので、冷凍物はいっさい使わず(冷凍庫がないらしい)全て新鮮な食材で、典型的なトスカーナ料理を出す素朴な食堂です。
都会的で洗練された食事と違い、ホッとする素朴な飾らない味は、長いフライトで疲れた体に心地よい。
ここも忙しいくせに、おしゃべりに夢中でなかなかオーダーを取りにこなかったり
気づいたら外でタバコををふかしていたりと、本当に人生を満喫してる。
かといって、サービス精神がない訳ではない。
スゴい笑顔とたっぷりコミュニケーションで、どんな自分勝手な失態も帳消ししようとする態度が憎めない。
たまに憎たらしい時もあるんだけどね、、、
街中でも、働かずにワイワイ外でおしゃべりしている大人達を沢山見ます。
私たち日本人は、何でも対応できるよう進化したコンビニ文化のおかげで、マニュアルづくし。
クレームがないように、慇懃無礼なほど丁寧な接客の日本。
イタリアなんて、みんな自分勝手で適当だからマニュアル通りにいかないのが通常。
だからこそコミュニケーションがモノを言うし、スペシャルな事が起きたりもする。
昨晩のレストランでは、イタリアドイツ戦に夢中で、オーダーも会計もなかなか来なくて、みんなテレビにかじりついてた。
客も店員もそんなの普通に受け入れているんだから、怒ったら負け。
不景気だってこんなに魅力的なイタリアに学ぶ所がいっぱいありそう
人間模様を間近に感じられるイタリアに来ると、生きてる事を実感します。
フィレンツェでの展示会が始まります。
日本人が好むような、着やすくて、丈夫、便利な服は少ない!
着づらくて窮屈な風に見えるヨーロッパ服だけど、着たら空気ががらりと変わる!
フィレンツェの街のように魅力的な服がたくさん!
仕立てたパンツやシャツに、後ろボタンやホックのあるボトム、嫌わないで、洋服とコミュニケーションを取っていると思って選んでみてください!
伝統やモノ作りを大切にしたイタリア人の心が詰まっているはずです。