国立には古くから営業をしている老舗喫茶が何軒かあります。
国立を好きな方ならご存知の「邪宗門」もそのひとつ。
目の覚めるような黄色の長い髪の毛で長身のマスターは国立では有名人
パイプをくゆらせ、昔船乗りやマジシャンをしていたという経歴があり
不思議な雰囲気をもった、とっても穏やかなマスターです。
85才は超えていたのに、まったく年齢を感じさせず現役でお店に出ているのを
オッティは隣なので、いつもお姿を拝見していました。
そのマスターが先日他界しました。
昭和30年開業。隣はその前の年、昭和29年に開業した「ロージナ茶房」と寄り添うように
国立の街に空気のように馴染んでいた「邪宗門」
残念ながら、明日12月21日で閉店になります。
昨日、何年かぶりに店内に入りました。
天井にはたくさんのランプ、そして暖かい灯油ストーブの心地よい空気、木の小さなテーブルと
マスターがひとつひとつ積み重ねたレンガの店内、まるで時間が止まったかのような空間
ひとつの時代が終わってしまった寂しさを感じる夜でした。
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