9月のパリに来てます。
いつも真冬の1月か夏の始まりの7月、プライベートでも春か初冬だったので、実は初めての季節!
9月は涼しく過ごしやすく、それでいて日がまだ長い!
秋はおしゃれが楽しい季節でもあるので装いも楽しめる。
食事も日本同様に秋の味覚が出始めるのでオススメの時期です。
今回のパリでは大人服の仕入れ
折しも秋なので、パリジャンやパリジェンヌの秋の装いを見れる!
いつも以上に街ゆく大人たちを眺め、改めてヨーロッパの人達は大人っぽくて華やかだと思う。
気になるととことん考えちゃう。
で。短いパリ滞在だけど、ブログでその理由を自分勝手に書いてみました。
かなり自分勝手なのでご容赦ください。
今回のパリ行きの目的は大人ファッションの展示会と言うこともあり、穴があくほどヨーロッパの大人達を見てしみじみとそう思ったのです。
日本人は子供っぽくヨーロッパ人は大人っぽい
なんでなんだろう
子供たちは子供らしいのだけど、働き始めた20代半ば過ぎから歳を重ねたマダムやムッシュー達、やけに素敵に色っぽい人達が多いもんだと思う。
秋は恋の季節だからか?いや、夏か?
それならば日本だってそうなはず。
でも、日本人ではここまで素敵に色っぽいのはここまで見かけない
(そんな色っぽい男女をさすがに撮ることはできなかったのでご想像に任せます)
その理由は体型の違いが大きな原因とは思う
西洋人たちは身体だけではなく、顔までも凹凸が激しい
で、疑問に思った。
しかし、果たして体型や顔の造作だけが理由なのだろうか?
そもそも「大人っぽい」「子供っぽい」ってなに?と、、
週末のパリの夜を迎え、まさに街は大人たちで溢れている
夜の街に色っぽい女性たちと男性たちが集まってきた。
では、大人って「色っぽい」って事?
色っぽいというのは決して装いだけではないのです。
ヨーロッパでは、男性が女性を素敵にエスコートをしている。
それが大人っぽいと思うひとつかも。
人間は思春期を迎え男女達はだんだんとお互いの違いに気づき、お互いを意識し合う
大人になると女は化粧をし、女性らしい体を強調した衣服に身をまとう
男性はそんな女性をエスコートするために金銭的な頼もしさなんかも身につけ、ついでに体を鍛えたりもする。
彼ら欧米人が大人っぽいのはこのセオリーを大事にしてるからなのかしら?
ちょっと無理やりなセオリー?
フランスは18歳からが成人、日本より2歳早い(日本も18になろうとしてるけど)
ヨーロッパの子供たちは、キチンと子どもと大人の線引きがされているように思います。
ヨーロッパの子供服のサイズ構成はベビーから子供服は0歳から10歳、12歳から18歳がティーン
サイズの呼び名は年齢で言います。
そう、まさに成人までのサイズが子供服
そこから先は大人服になるのです。
日本の子供服サイズの呼び方は90センチ100センチと身長で言います。
ここから既に違う
長くヨーロッパ子供服業界にいると、いつもヨーロッパの子供服と日本の子供服のギャップに悩まされてきた。
オッティがヨーロッパ子供服を仕入れ始めた頃は90年代(!!!)
その頃の日本の流行は裏原系渋谷系などに分かれストリートファッションが目立ち、時代は女子高生ブーム
子供達は女の子は「プリキュア」男の子は「ドラゴンボール」(他にもあるだろうけど、、)
このあたりから今の日本の幼児化が進んだような気がする。
日本の子供服が子供っぽいと大人っぽいがごちゃ混ぜになり始め、子供服が大人の流行に感化されていたように思う
80年代に流行した少女性をファッションに取り入れた「ピンクハウス」、その頃の子供服もその影響でフランス人形みたいな服が増えてきた。
90年代はバブル、女性達はボディコンシャスになり大人っぽい女性が増えた。
その頃の子供服は黒が流行し、大人ブランドのライセンス子供服なんかも目立ってきた。
日本の子供服ファッションも結構目まぐるしい。
さて、その頃のヨーロッパは?
オッティが取扱っているフランスの子供服のブランド、ボンポワンは1975年創業
自身が着せたい子供服を作ろうと創業者のマリーコーエンさんが独自の美意識で始める。
ベルローズなどのカジュアル系は1989年だから、ヨーロッパの子供服も80年代90年代はたくさんのブランド誕生で目まぐるしかった。
でも、大人の真似ではなく、子供らしい子供服ブランドです。
BonpointだけではなくCARAMELやBABE&TESS,OLIVEなどのコンセプトは子供の時に母に着せてもらった服や祖母のタンスからインスピレーションとある
ベルギーブランド(GOLDやBellerose)は大抵「子供の自由で無邪気さ」を失わないことをうたってる。
そして、その頃も今もヨーロッパ子供服って今とそんなに変わらない、オーソドックスでクラシック
そうヨーロッパで見かける子どもの定番スタイルはまさにそれ
ヨーロッパもヨーロッパで変遷があり、大人の有名ブランドが子供服を始めたり、カジュアルが増えだんだんとオーソドックスな子供服が減っては来た
とはいえ、ちゃんと子供服のセオリーは残っていて、子どもは子供らしく、18までは子供なんだという基本がファッションにも伝わってくる。
日本は?ガウチョパンツが流行れば子供もガウチョ、オフショルダーが流行れば、ロングスカートが流行れば、、とあまりにも線引きがゆるい
男の子はと言えば、ある時から男の子がスポーツウェアが普段着になってしまった。
それもやはりストリートファッションの流行のせいかも
ヨーロッパにいけば子どもは子供らしくしてるのです。
日本ではファッションの曖昧さが日本の大人の幼児化が進み、ヨーロッパではその線引きがちゃんとされているから大人になると大人っぽくなるんだと私は思うのです。
ちょっと強引?いや、結構あっていると思う。
そんなんで、1500以上の大人の女性に向けたファッションブランドが一堂に会した展示会、
半数は体格的に日本女性には手が出ない派手で大げさなアイテムが多い。
でもそんな日本人でも、大人は大人っぽく素敵に、若者は若者らしくかっこよくなるアイテムを見つける事ができます。
日本人女性が女性らしく素敵になれる!そんな装いです。
ちゃんと日本の子供たちのファッションを大人と線引きしたら、もしかしたら違和感のない大人っぽい男女が日本にもたくさん生まれるかもしれません。
さすがに体型的に肉感的なのは無理だとしても、エレガントな素敵な男女です。
けっして色っぽさを望んでいる訳ではなく、子どもは子供らしく、若者は若者らしく、大人は大人らしくが美しい!と、ここ9月のパリにきて思うのです。
今夜は週末、はいったレストランで、全身ミラーがついたジャッケットを来たモニカ・ベルッチさながらのセクシーな女性がジェームズ・ボンドみたいな男性と美しく大人ないちゃつきをしています。
そうこれが大人なのです。
いつかこんな光景を日本で見てみたい!
昨日、二人の男女が向かい合わせ席でのテーブルなのに女の子が隣りに座り直し、見るも絶えないほどにいちゃついていた。
そこで、ギャルソンが一言
「そこは隣席のスペース、向かい合わせに座ってください、マドモアゼル」
女の子は涼しい顔して席に戻った。
でも周りのみんなは、よくぞ言ったとほくそ笑んでいた。
そう、これこそ大人
子供にちゃんとマナーを教えるのです。
やっぱりパリって大人な街です。